AUDI TT D
2026年01月03日
スポンジカス対策
まず定期検診をする。それぞれの吹き出し口にはフィルターを付けているが、スポンジカスは溜まっているのか?
現状は、吹き出し口の選択ボタンと吹き出し口は合ってはいる。しかし、他の吹き出し口に若干漏れ出ている状態。
と、言う事はフラップには それなりにウレタンが残っていると予想されるが ......
各吹き出し口を見ていくと、上、中は、少しのカスが有った。 しかし、下の吹き出し口の状態が酷かった。
これを見てしまうと放置は出来ない。出口のフィルターで引っ掛かってはいるが、細かなカスは通過して浮遊している筈。
こんな物を吸い込みたくはない。webを徘徊して見ると、この時代のドイツ車は、ほぼ同じ状況なのが解った。
対策は、ダッシュボード外してヒーターマトリクスを取り出すのが正攻法なのだが、気が遠くなる作業となる。
簡単な方法は無いだろうかと探すと、ボクスターは、ヒーターユニットがワイパーアーム下にあるので、ここから分解して
上側からフラップを取り出す方法とか、車内のフラップが格納されているボックスを切断する方法とかが有った。
https://rennlist.com/forums/996-forum/1183277-repairing-the-iblack-foam-coming-out-of-ventn-issue.html
TTはどうかと言うと、ヒーターユニットのパイプは、バルクヘッドから出ているので、到底無理。
じゃ TT乗りの方は、どうしているのか ? 結果、ボクスターと同じで車内からアクセス出来るやり方が載っていた。
このやり方が、ベスト。参考にさせて頂き、実施する事にした。
まず、上写真の下側吹き出し口を取り外したので、フラップが見える筈と思い、吹き出し口の選択ボタンを押して
挙動も一緒に観察する。押したボタンは、中央吹き出しだったと思うが、上下フラップが動いた後の後半部に
フラップが動いているのが見える。 フラップの状態は、ウレタンがほぼ剥げ落ちていて、もう片面が透けて見える様な状態。
https://youtu.be/QbRz1HtaaUc
動画の一片を画像にしたのが、下。 フラップに開けられた楕円形が黒っぽく見える。片面には、ウレタンが残っている様だ。
また、フラップ自体を何とか取り出せないか ? と思って見ると、フラップの回転軸は下方でリンク部と繋がっていた。
これを分離(切り離す)出来れば、取り出せる可能性は有る。( 分離したものは、後で接着すれば良い
兎も角、フラップ前面を取らないと対策案が立てられない。
さて、フラップ前面を取り出すには、ボックスを切断しなければならないのだが、何処で切断すれば良いか?
下写真の黄色線が、フラップが収まるボックスの外形。
なので、この外形に沿って切断すれば良い。下は、切断する所に白マーカーで、けがいた状態。
ノコギリ等で切断すると、切り屑が出るし、上手く切る自信が無い。 そこで、ニクロム線で切る事にした。
切断する材料は、難燃性のABSか、PBTだろうから発火の危険性は無い。
ニクロム線と被覆線を、圧着端子で結合。被覆線は、手で持つ為の物。 ニクロム線を切断する所の背後に回して
予め けがいておいた線に合わせて置く。電源を入れ、手前に引けば切断できる。例えば、手前側の四角柱は
10秒程で切断終了し、背後に有る薄い四角柱は、30秒程掛かった。
切断後が下。 矢印で示した黒い線が、カットした後。( 奥側のけがき線がズレていた。カット面が水平
使用したニクロム線が細かった為、カット直後に面が溶着してしまう。そこで、カットした線上を、手で押して揉んで
溶着面を剥がして行った。 ニクロム線径が、0.5mm程なら、こんな作業は必要ないと思う。
< 外した前面ユニット >
ヒーターマトリクス接合面のパッキンは、未だ弾性は有るが汚いので、貼り替える。
切断時、手前の四角柱に掛かった時間が短かったのは、1mmの板厚だった為。奥側は、3mmと肉厚だった。
さて、フラップの状態は、どうか? 前面に有るフラップは、吹き出し口を選択する機能を司る物。冒頭に記した
” 若干の漏れ ” の原因は、黄色四角部がほぼ空いていた為と思われる。他の部分は、ウレタンの残りと接着シートが
残っていた。 これで、曲がりなりにも、吹き出し口の選択ボタンと吹き出し口は合っていた様だ。
因みに、このフラップは、上/下ボタンを押すと、奥側へ90°回転する。中央ボタンで、上の状態となる。
では、回転させて奥側のフラップの状態を見てみる( 下写真は、手前のフラップを掃除済みの状態 )。
奥側のフラップは、温度設定により回転する。
粘着シートは残っているので、冷房/暖房 機能は、働いている状態だ。 それにしても、時間の問題だね。
温度設定を” 低 ”にすると、奥側に回転する。外気温8℃の状態だと、LOの表示が出るまで設定温度を変えないと
回転しなかった。 この時点で、フラップ自体を取り出しての修理は無理なのが解った。
ウレタンと粘着シートを撤去する。まずは、ウレタンを摘まみだす。低温&低湿度の冬場に実施したのが正解だった。
粘着シートは、カピカピに乾いた状態なので、まとめて剥がし易いし、跡が残らない。一時間程で撤去完了。
下写真の赤矢印の様に、一番取り辛い角部が綺麗に剥がれ落ちると、気持ちが良い( 笑
注意事項 : フラップを動かす前は、掃除機で吸引する事。フラップを動かすと同時にカスが飛散するので。
最も やり辛かった所が、下。
剥がすと、その先には、ヒーターコアが見える。綺麗な状態だった。ヒーターが綺麗だったので、エバポレータも綺麗な筈。
全て剥がし終えた状態が、下。 後は、表面を脱脂して、今見える面のみに封止材を貼る。
さて、封止材料だが、何にしようか ? 耐熱性、耐水性、耐油脂、防カビ等を満たし、長寿命でなければ意味がない。
そして、軽量でクッション性にも優れている物が望ましい。
EPDMスポンジ、ネオプレン系フォームとかが候補に上るが、一番使いたい物が、シリコンスポンジ。
期待する特性を全て持ち合わせている。検索すると、有るにはあるが、納期が1月中〜末 とな。
ん ..... 待てない。 ならば、薄いシリコンシートにする。厚み1mmで片面接着剤付きにする。
薄いのでクッション性に乏しいが、フラップが閉じる際の「パタン」という音や振動も吸収してくれるだろう。
到着後、作業予定。